電脳管理人
今回はそんな疑問に答えていきたいと思います。
自分なりにわかりやすくケムリクサについて考察しました。
この記事でわかること☆
- 考察する前にキャラ説明
- 疑問に思う部分を抜粋して考察
- 時系列でケムリクサの世界を説明
前回はあらすじと面白い点について書かせてもらいましたが、あれからめちゃめちゃ何回も見直しました。
ケムリクサは独特な世界観が面白いSFアニメ【あらすじ&配信先】ちなみに私はこの作品を全話視聴した時
とても面白くて感動したけど
正直完全には理解していませんでした。
しかし何度も観るうちに「あ、そういうことか」と理解できる点が何個か発見できたりしました。
ケムリクサは非常に理解しにくい構成になっているので同じように感じた人も多いかと思います。
この記事を読み終えると、心のわだかまりがとれてスッキリします。そしてまたケムリクサが見たくなるでしょう。
最初にお伝えしておきますがこの作品はまだまだ謎が多く、私個人が理解した範囲での解釈になります。
※どうしても内容に触れる部分がありますので未視聴の人、楽しみにしている人はそっとブラウザバックして下さい・・。
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目次
登場キャラ解説
ケムリクサはクローズドな世界での物語の為、極端に登場人物が少ないです。
しかし物語の性質上似ているキャラが多いので、誰が誰だかわかりにくくなり易いです。
ですので最初にちょこっとだけ説明します。
わかば
1話にて水を水槽に移している最中に突然現れた男の子。
記憶を失くしており、りん達にムシじゃないかと不審がられ以降監視されながら行動を共にする。
とにかく好奇心旺盛で特にケムリクサに興味津々である。
物語終盤までりんたちと協力し、ラストでは赤いケムリクサを倒した。
ワカバが何らかの方法で自分の肉体を再構築した姿。
わかばがケムリクサに興味津々なのは、元のワカバがケムリクサの研究オタクだったからである。大人のワカバがケムリクサの研究をしているのは11話にて描かれています。
4話のヌシとの対決時、無防備になったりなを守るために、手に持ったケムリクサを使ってシールドを出すシーンがあるが、その際青のケムリクサが消費されていた。これはおそらくワカバのみ使う事の出来るケムリクサだと思われる。
ワカバ
11話にて登場した、記憶を失ったわかばとは違う大人っぽいワカバ。
ワカバは地球人ではなく一種の研究者のようなもので、星の文化財の途中経過を報告する仕事をしている。
ケムリクサを使って地球にあるものを複写する仕事に携わっていた。【11話】
シロと似ている「ヌシ」というロボット3体と共に業務に当たっている。【11話】
りりを救うため、そして赤いケムリクサを消すためにワカバ自身が器になる事で緑のケムリクサを発芽させた。そこから成長した木の枝が六島の壁に引っかかっており、それをりつが回収。水を与えてミドリちゃんに元気が戻ったおかげでわかばの肉体が構築されたんじゃないかと思われる。
りり(さいしょのひと)
ワカバが地球の文化財を転写する際に、湖から出てきた人間。
通常人間は転写されないのですがりりはこの時死んでおり、他の文化財と同様にモノとして判別され転写されてしまいます。そしてワカバが蘇生して生き返りました。
唯一の人間のコピーではありますが、あくまでコピーなのでオリジナルは死んでいると考えるのが妥当。
りん(凛)
上向きポニーテールで強気、シロ曰く頭が固い・・・物語のヒロイン的存在。
りつ、りなと共に行動しており、わかばにドキドキすることが毒だと思っていた面白可愛い子。
戦闘に特化しており、常にみんなを守っている。みんなの好きなことを優先しており、自分自身の好きなことは見つけられていない(重要)
特徴的な語尾はなく標準語。
特化している部分は「身体」
りょく(緑)が亡くなった際にりょくの特化である「目」を引き継いだ為、より戦闘能力が向上したと思われる。
りつ(律)
ロングヘアーと猫耳、巫女姿と非常に可愛らしい子。
非常に身体が弱く、ミドリちゃんを使った戦闘以外はあまりできない。
ミドリちゃんを通じて移動することが出来、電車を移動拠点として動かしたりサポートに回ることが多い。
生きるために水が必要なのにも関わらず、ミドリちゃん育成のために大量に水を使っている事を負い目に思っている。
語尾は「~にゃ」
特化は「聴覚」
りな(鳴)
りなちゃんズとして6人に分身している、姉妹の末っ子。
物語ではりなっち、りなじ、りなよ、りなむの4人が登場(りなこは1話にて死亡)
無機質なものを食べることで、複製できる能力があり食べることが好きな子。
語尾は「~なっ!」「~だなっ」
食べて複製できることから聴覚などと同じような感覚で表すと「味覚」とでも言うのだろうか。
ケムリクサをいじっているワカバの前で、口からケムリクサ本体を出すシーンがある(4話)
りりから分裂した彼女の一部と言うのがわかるシーンですね。この段階では何の意味か分からないですが、りりの一部であり、彼女たち自身もケムリクサで動いていると知った後では意味がわかる面白いシーンですね。
りく(陸)
男っぽい口調一人称が「おれ」という姉御肌でカッコイイ姉妹のりく。
フードに長いマフラー、ギザギザの歯という非常に特徴的な姿なをしている。
姉妹中では一番器用でケムリクサの扱いを熟知しており、6話ではわかばに使い方を教えた。
りつ曰く水を探すのが非常に得意なので、水探しはいつもりくがやっていた。
6話にてわかばと対面した際、手触りについて語っていることから「触覚」に特化していると思われる。
「おらおらおらおらぁ!!」「たまんねぇー!!」などかなり男っぽい口調が特徴。
りょう(陵)
チャイナ服に身を包んだ優しいけど好戦的な姉妹。
「さいしょのひと」が消えてから最初に目を覚ましたことから長女と自己紹介をしている。
おっとりした性格なのに脳内で戦闘をシュミレートする程、戦闘が何よりも好き。
彼女曰く2体目のヌシとの戦闘でミスって死んだとのことだがりょく、りくと共存状態で生きていた。※ここに関しては下記考察で説明しています
特化は「嗅覚」でわかばに対しても「変わった匂い」と発言している。
口癖は「だわなぁ~」
りょく(緑)
眼鏡でロングヘアーのオタクっぽい姉妹。
内気な性格に見えるが、知識については非常に好奇心旺盛で、ダイダイの葉の解読、文字の解読に取り組んでいた。
ダイダイの葉に調べたことを日記のように綴っており、ダイダイの葉の使い方については実はりくに教えてもらっていたとか。
死亡した際、りつに「視覚」の能力を引き継いでいる。
特化は「視覚」
語尾は「~じゃん」
わかりやすい「ケムリクサ」の考察
ケムリクサで多くの人が疑問の思う所を抜粋して、順番に解説していきます。
この世界はなんなのか?
物語冒頭から何も説明がない荒廃した世界。
結論から言うとこの世界は地球文化財を転写・または複写する仕事についているワカバ(大人)が地球を転写して作っている世界であり、宇宙船の中である【11話】
何故この世界は荒れ果てているのか?
リンたちがいる世界ではほとんどの建物が崩れている【1話~】
これは複写した建物は水がちゃんと行き渡らないとすぐに崩れて廃墟になってしまう為である【11話】
アカイケムリクサに覆われたリンたちの生きる世界では水か枯渇しているため、すでにほとんどの建物が崩壊し、荒廃した世界となっている。
赤いケムリクサは何なのか?
ワカバにサルベージされたことでりりはワカバと一緒にいる時間を大切にしていた。
しかしワカバは仕事ばかりでいつも忙しそうにしている。
ワカバの負担を少しでも減らそうとケムリクサさえなければ・・・とりりは独自にケムリクサを調合。
こうして「ケムリクサを止めるケムリクサ」として出来上がったのがアカイケムリクサ(アカイ木)だった。
しかし自立して動く紫のケムリクサを調合に使った為に、アカイ木は暴走してしまう【11話】
ワカバは死んだのか?
結論から言うと死んでいます。
ワカバも知らない調合をして作り出したりりのアカイケムリクサにワカバは驚いていました【11話】
ワカバは緑のケムリクサを使いますが効かずそのまま暴走。りりを逃がすためケムリクサを使ってりりを移動させましたね。
りりはワカバが生きていると信じ帰りを待ちますが、一向に帰ってこない為助ける決心をしますが大人じゃなければ開けることが出来ない壁に苦戦します。
そしてりりは壁を突破する為、ケムリクサを使って自分を大人にする方法を考えます。それは人ではないケムリクサの状態になり年齢制限を突破すること、失敗した時のために自身を分割させ、記憶をダイダイに書き込みました【11話】
りりは分割直前、ワカバの様子を見て死んでいるのを発見します。(正確にはワカバの身体から木が生えている様子を見た)
そしてリリは今からやろうとしていること全てが無駄だったことを悟ります。
ダイダイに書かれた言葉
さいご、念のためにだけど
私たちの目的はワカバの所に行くこと、
ワカバを助けること。
12話より
これのワカバの部分を消してワカバがりりに言った言葉「好きなことをして、楽しく生きて!」というメッセージのみを残しました。
死んだワカバはどうなった?
正確には自分を緑のケムリクサの器とする事で赤のケムリクサを止めようとした結果、実質死にました。
そしてりりを守るため、自らを媒体にして発芽させることで、結果的にミドリちゃんという存在になりました。
つまりミドリちゃん=ワカバ説ってことになりますね。
更に7話にて七島に訪れる際、目を凝らしてみるとワカバの白衣が落ちています。
このことからワカバがリリを逃がすために緑のケムリクサを使った場所は七島の可能性が高いです。
これはりつが「ミドリちゃんは六島の壁に引っかかっていた」という発言からも裏付けられますね。
ん?
ちょっと待って!
じゃありん達といるわかばって誰?ってことになりますよね。
次で解説します。
”ワカバ”と”わかば”は同一人物なのか?
ワカバはりりに対して「時間はかかるかもしれないがまた逢える」という発言をしています。
このことから、ワカバは何かしらケムリクサを使うなどの方法を使って自分を転写したんじゃないかと思います。「時間は掛かる」というニュアンスはミドリちゃんが成長したら肉体を再構成できる・・という意味ではないでしょうか?
結果、りつがミドリちゃんを発見し水を与えたことでミドリちゃんが元気を取り戻しわかばが再構築された・・・という解釈ができます。
わかばの記憶がないのは11話のりりとワカバの会話の中で記憶が無くなったりする的な事を言っていたのでその副作用的なもの、というのが一番しっくりきますね。
結論、同一人物でもあるしもはや違う人物でもある・・・・という曖昧なところかなと思います笑
りりの分割と目的について
七島にてワカバがりりを赤いケムリクサから遠ざけるために遠くに移動させましたね。
より遠くに・・・と考えると一島に飛ばした可能性が高いです。
移動先の一島(仮定)でケムリクサを調合して分割。
分割した理由はワカバを助ける為です。厳密にいうと以下2つ。
- 年齢制限の壁を突破すること
- 失敗した際の保険
これ、残念ながら全て失敗しているんじゃないかと思います。
1.年齢制限に関して
1の年齢制限に関しては分割後にりんもりくもそれぞれが壁に挑戦していますが突破できていません。りりはワカバが壁を自由に使っているのを見て勝手に年齢制限だと考えていましたが、おそらくその推測自体が間違っていた可能性が高いです。事実、記憶を失ったわかばは開ける事が出来ていたので、そもそもヒトじゃなきゃ扱えないものだったのかも知れません(りん達は身体がケムリクサとなっているのでヒトではない)
2.失敗した時の保険に関して
そもそもの目的は「ワカバを救う事」ですよね。分割直前にワカバ救えないとわかった時点でもはや分割する必要すらなくなっています。なんとも悲しいですね・・・。
りく、りょう、りょくの共存について
死んだと思われた長女たち3人はどこにいたのか。
何かしらで死んだと思われた長女たち3人は身体を共有している。
12話でラスト活路を開くシーン。
自分の「好き」にやっと気づいたりんに対して「気づくのおそすぎじゃん」とツッコまれた後に「りんちゃんの記憶の葉にねぇ~」とりょうに言われる。
この事からりく、りょう、りょくの3人はりんが持っていた記憶の葉の中で共存していたのという事が明らかになります。
りくにも「感触でわかるべ?」とツッコまれていたことからりんが鈍感で、姉妹を守る事に精一杯だった事がわかるが、この発言は触覚に特化したりくならではの皮肉とも取れますね笑
何故水が必要なのか?
りん、りつたちは定期的に大量の水を補充しなければなりません。
そして食べ物を食べることはありませんね。
これは彼女たちが元を辿ればケムリクサだからです。
ワカバが地球の文化遺産を転写する際「建物に水がいき渡らないと廃墟になってしまう」と言った発言をしていますね。これは転写に限るかも知れませんが、ケムリクサにとって水は必要不可欠なモノという事です。
それに対してワカバは元々大量の水を必要とせず、食事も色のついたケムリクサを調理していることから、ケムリクサが媒介のりんやりつたちよりも少量の水で体調を整えることが出来たという事じゃないかな、と思います。
最後にたどり着いた世界は?
最後にわかばとりんがたどり着いた先の明るい世界。
それは宇宙船の外の世界。
今まではワカバが地球を転写して作っていた宇宙船の中でした。
じゃあ宇宙船の外の世界、水の溢れたキレイな世界はなんだと言うと、地球なんじゃないかと思います。
最後の笑顔とそれぞれの好きなこと
りんは物語ラスト、わかばに向かって微笑み「好きだ」と発言し物語は終わります。
すでにお察しだと思いますが、りんはやっと自分の好きな事を見つけました。
たった一人「好きなこと」を見つけられないでいたりん。
6人の姉妹はりん以外好きなことを持っています。
- りつ ⇒みどりちゃんを育てること
- りな ⇒ものを食べること
- りく ⇒何かを触り感じること
- りょう⇒戦うこと
- りょく⇒知ること、知識を得ること
- りん ⇒???
常に姉妹を守り、それぞれの好きなことを優先させてきたりん。
りりの記憶に触れ、自分たちの使命がワカバを助ける事が目的だったことを知った後もまた救えないかもしれないという葛藤に悩まされます。
わかばが思いやりのある発言をする度に感じていた身体の熱くなる感覚(毒だと思っていた)も含めて自分の好きは「わかばと一緒にいること」「わかばが好きということ」。
とてもシンプルに、素直に、心からわかばが好きという事をみつけた瞬間でした。
このシーンがあるおかげで今までの全てが報われる気がしますね。
[/OPEN]ケムリクサを時系列で解説
ワカバは地球の文化遺産を転写する仕事をしている。
仕事中に湖からりり出現。死んでいた為転写されたらしくワカバが蘇生させて生き返る。
過労のワカバの為を想いケムリクサを抑える
ケムリクサである「赤いケムリクサ」を作る。
結果、大量の水を取り込もうと暴走。ワカバが水を先に使うために水からを器にして緑のケムリクサを発芽させる(七島)
りりを助ける為遠くに移動させる(一島、端島)
ワカバを助けるため自分を6人に分裂させ、万が一の事を想定してダイダイの葉に色々記録する。
分裂寸前、ワカバの様子を見て助けられないことを悟り「好きに生きて」とメッセージを残す
6人で水を探しながら生活開始。
りつが六島の壁に引っかかっているミドリちゃん入手。
遠征やヌシとの戦闘でりく、りょう、りょく死亡(実はりんが所持している記憶の葉の中で生きている)
物語1話スタート。
りなこが水を発見するもアカムシにやられる。
みどりちゃんに水を与え元気になることでわかば出現。
※ワカバがりりと別れる際「時間は掛かるかもしれないけどまた遭える」の伏線。発芽したワカバが成長して元気になる事で身体を複製することができわかばが出現したと思われる。
ここからは本編通りです。
ケムリクサの考察まとめ
りりはワカバを助けるために分裂しますが分裂前にワカバを救えないと知った時点で全てがあ無駄になっています。
しかし最終的にりんも好きなことを見つけることができたので、ある意味りりの行動は報われています。
バッドエンドとハッピーエンドの入り混じった、見方と見解次第でどちらにも転びそうな複雑なストーリーが非常に面白いアニメでしたね。
今後のたつき監督の作品も注目する必要がありそうですね。
ありがとうございました。
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ケムリクサ改めて一気見したあとにここを見ました。「なるほど!」と思うことがありスッキリしました。
ありがとうございます!
一点、りんが好きを見付けられなかった事は「りりの心の特化を引き継いだから」なのでは?と思います。第六感的なものとも言うべきなのか。
だから好きを見付けられなかったし、1話目りんが初めてわかばを見たときにわかばにキラキラが付いていたのかな?って思います。なんかみんなそれぞれの好きの時キラキラ付いてたりしますから。
とにかく説明ありがとうございました!
キラキラについては、なるほど!と感心致しました!
心・第六感という考え方は非常に面白い発見ですね、皆さん色々なところに気づかれて驚きです。
非常に参考になりました。
また何かあれば、お聞かせください、感謝致します!
ケムリクサを消すのではなく
りりは「ケムリクサを抑えるケムリクサを作れば」と言っています。
直前の会話で
ワカバ「今のクサの性能を上限までやればいいことになっているから、じき終わるよ」
りり「止まったらお仕事しないでいいの?」
わかば「使い切るには、まだもうちょっとかかると思うけど」
とあります。(少しセリフを省略してます。)
その後のりりの独り言で「ケムリクサの上限…」
これらからすると、ケムリクサの性能を上限まで一気に促進させるか、現状の性能を上限としてしまうケムリクサを作ろうとしたのではないでしょうか?
ワカバを思うりりの気持ちから察するに上限まで促進させようとしたと思っていたのですが、「ケムリクサを抑えるケムリクサを作れば」と言っているので現状を上限するケムリクサを作ろうとしたのではと考えます。
3周くらいしかしていないので、それ程深く考察はできていないと思いますが、ワカバの好きなケムリクサをワカバを大切に思うりりが消す訳がないと思ったのでコメントさせて頂きました。
コメント、感謝致します。
消す、という表現は適切ではありませんでした。
非常に深い考察をされており、とても参考になります。
言われる通り、ワカバをあんなに大切に想っているのに、そのワカバの好きなケムリクサを「消す」ということは考えられませんね!
該当箇所は修正させて頂きました。
沢山の人がケムリクサについて思いにふけり、感慨深い気持ちになっていることを知って、一ファンとして嬉しいなぁと感じております。
また、あらたな解釈が生まれていくと思いますが、また何か発見があれば、よろしくお願い致します。