「ブラック・ミラー」シーズン4のまとめになります。
シーズン4は本当に面白い話が多いですね!
全6話から構成されていますが、いつも通り全ての話が独立しています。
全て面白い話ばかりですが、どの話がオススメだったかについても書いています。
皆さんはどのお話が好きでしょうか?
この記事ではそれぞれのエピソードの下記について書いています。
- あらすじ
- みどころ!
- ネタバレ感想
目次から観たいところだけ飛んでいただいても構いませんので、参考にしてみて下さいね!
シーズン4の公式トレイラー
目次
シーズン4 1話「宇宙船カリスター号」
宇宙船カリスター号あらすじ
主人公ロバート・デイリーはカリスター社のCTO(最高技術責任者)で、仮想現実ゲーム「インフィニティー」を開発した。しかし内気でコミュ障の為、会社では誰からも慕われることはなかった。
デイリーは自身が開発したゲーム「インフェィニティー」をオリジナルに改造し、「宇宙船カリスター号」の船長として没頭する。
しかし、宇宙船カリスター号の乗務員にはカリスター社の社員の顔ぶれがあった。どういうことか。
宇宙船カリスター号の見どころ!
知らない間に熱中してしまう展開!
ブラックミラーを初めて観た時、間違えて最初に見た作品が私は「宇宙船カリスター号」でした。
急に、昔の宇宙家族ロビンソンみたいな物語が始まってびっくりして、「意味不明だな、つまらん」とか思っていました。しかしそれは間違っていることにすぐに気が付きます。
見ていく内にどんどん引き込まれていくんですよ。
仮想現実空間であるゲームの世界と、現実の世界を平行して物語が進んでいきます。
オチまで観た時、非常に上手く収まっていることがわかりますので、是非観て欲しい話です。
宇宙船カリスター号のネタバレ感想
ここから少しだけ内容に触れるので、クリックで表示して下さい。
宇宙船カリスター号の中では傲慢な態度をとりますが、実生活では内気で影のような存在のデイリー。
典型的な内弁慶ですね笑
気持ちはわからなくはないですが、頭が良いだけに「社内でDNAを採取してゲームにコピーした人格を取り込む」って行為は気持ち悪いですよね。ちょっとやりすぎです。
ラストのアップデートの渦に入りそびれて、ゲームから出れなくなるというオチは素晴らしいです。
ゲーム開発者がゲームに閉じ込められ痛い目に合うって展開は、めちゃめちゃ収まりが良いですよね。
現実でDNAを奪取して再コピーをさせないようにする展開や、ゲーム内から上手くSNSのメッセージを使い現実に伝える作業などは、サスペンス要素が高くて面白く感じさせる要素になっていたと思います。
ブラック・ミラーの中でも意外と面白い作品だと思います。
宇宙船カリスター号の評価とまとめ
物語の展開と、オチに至るまでが非常に良く作られている、良いエピソードです!
シーズン4 2話「アークエンジェル」
アークエンジェルのあらすじ
娘が生まれ、母親となったマリー。可愛い娘を守るため、娘の身体に最先端のチップを埋め込んだ。
その名も「アークエンジェル」。チップを埋め込んだ人間の視界を、デバイスを通して監視することができる。
血や、危険なものはモザイクを掛けて危険なものから遠ざけることも可能なシステムである。
これを使えば娘が安全だと思ったが・・・・。
アークエンジェルの見どころ!
最新機器が見せる危険性
子供を守るシステムである「アークエンジェル」がまず凄い。子供の視界を観ることができるどころか、今までその子が見てきた「過去データ」まで後々確認することができるんです。
やっかいなのは、危険なものにモザイクを掛ける機能。
子供が大人になった時、危険なものを観た時どのような状態になるのか?
そしてアークエンジェルを使ってしまった母親はどうなるのか?
子供を監視し続けた親は大人になった子供のことを監視したくならないのか?
このあたりはとても見どころになっています。
やはりブラック・ミラーは最新ガジェットを使ったあとの、その先まで展開してくれるので哲学的作品に近いですね!
アークエンジェルのネタバレ感想
内容に触れるのでクリックで見て下さい!
アークエンジェルがもたらす、家族のお話。
親と子の在り方について、とても悲しく描いていますね。
完全な一人称視点では描いていない、娘視点と母視点の二つの視点で描いているのが素晴らしいですよね。
娘の葛藤も、母親の苦悩も全て視聴者が観ることができ、俯瞰的にアークエンジェルについて考えることが出来ます。
いやぁ、ほんと凄い。
娘は危険なものを観てこなかった影響もあり、大人になってから、思春期になってからドラッグやセックスに好奇心が絶えません。
母親は、昔の癖で娘の事が気になります。ある意味、過保護に育てすぎたんでしょうね。
しかしもう止まりません。どちらも間違ってはいないんですけどね。
結果的に、大人になってからもアークエンジェルを使っていたことが娘にバレて、画面でボコボコにされた挙句、娘は家を出ます。
そして母親が殴られている時も、アークエンジェルが発動して殴られている母親の顔にモザイクが掛かるっていう皮肉。
あまりにも無残で悲しいバッドエンドですよね、胸が苦しくなります・・・。
しかし、とても良い話だと思います。
アークエンジェルの評価とまとめ
非常に面白いシステムのお話なので、観て欲しいエピソードの1つです!
シーズン4 3話「クロコダイル」
クロコダイルのあらすじ
建築家として成功した女性ミア。
彼女は昔お酒を飲んだ友人の車に同席し、雪道を運転中に人を轢いてしまった過去があった。
秘密を胸にしまって生きてきたが久しぶりに会った友人と関係がもつれる。
そんな中、交通事故の目撃証言を集めている保険会社の人間と会うことになるが・・・。
クロコダイルの見どころ!
ラストの展開
クロコダイルは最後の展開が「おぉ、そういうことか」となります。
ですので観ていない人は、何も知識を入れず観るのが一番です。
上手くできている話であり、少し残酷な話です。
ただ道中も、面白いミステリーになっているので、中々面白いエピソードです。
リコーラーの存在
クロコダイルの劇中に出てくる”リコーラー”という記憶を観る装置。
何故か、観る装置自体は古い昔の機器のようなフォルムをしています。人のこめかみに小さな装置を付けると画面に映ります。
この装置を警察や保険調査員が使っているんですが、実際にあると相当便利ですよね。
クロコダイルのネタバレ感想
ここからは内容に触れますので、観ていない人はクリックしないでくださいね!
人を轢き殺した描写から物語が始まり、ミステリー開始なので「古畑任三郎」と同じ倒叙ミステリーってやつですね。
殺しを隠すために、同伴の友人を殺し、保険調査に来た人を殺し、その家族を殺し・・・・
とにかく殺しを重ねる上に結構えげつないです。
特に、家族の家に侵入し、赤ちゃんに目撃された可能性を考えて赤ちゃんまで殺しています。
これはクロコダイルで出てくる「リコーラー」という機器がある為ですね。
どんな生き物からでも、視覚から得た情報を引き出すことができるマシンです。
これがあるために赤ちゃんまで殺してしまいますが、結果赤ちゃんは生まれつき盲目だったという吐きそうになる程胸糞が悪い展開。
しかしすぐに捕まってしまいます。飼っていたハムスターの視覚情報をリコーラーで観たからですね。
このオチは、とても素晴らしいオチだと思いました。
主人公による人殺し。保険調査員とその家族の合計3人の殺しについては、言うなればリコーラーが存在していたから起きた殺人ですよね。リコーラーがなければ家族を殺す必要も保険調査員本人も記録がないので殺されることはありませんでした。
ここの皮肉がブラック・ミラーらしい面白い展開です。
「クロコダイル」の評価とまとめ
まるでミステリー映画を観ているかのような感覚になる、そんな話です。
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シーズン4 4話「HANG THE DJ」
HANG THE DJのあらすじ
男女交際の全てをサポートしてくれるシステムを通して出会ったフランクとエイミーの2人。
誰とどれくらいの期間交際するかはシステムが判断するようになっている。
意気投合したと思われた二人だが、交際時間はたったの「20時間」だった。
分かれるタイミングまで決められているこのシステムに疑問を持ち始める。
HANG THE DJの見どころ!
完成度の高い内容!
この話はおそらく「ブラックミラー」の中でも一番面白いと言われています。
ただ、観ればその理由がわかる作品です。めちゃめちゃ面白いです。
起承転結、全て考えても非常に良くできている物語になっています。
特にラストの展開については、蓄積してきた面白いという気持ちの伏線を一気に回収してくれます。
最後まで観て「おぉぉぉ面白れぇええ!!」と発狂するでしょう。
興味深いシステム!
まるでアレクサのように話しかければ、なんでも話返してくれる「コーチ」という存在。
マッチングをサポートしてくれるガジェットで、小さい楕円形をしています。様々な情報が表示され、マッチングされた相手と同じタイミングでのみ交際期間を確認することが出来ます。
そして、なんでも答えてくれますが基本的には「全てには意味があります」と答えます。
この答えにも注目してみていくと面白いでしょう。
HANG THE DJのネタバレ感想
内容に触れますので観てから覗いてくださいね!
交際のサポートをする「コーチ」に話しかけますが、度々「全てに意味があります」と返されてしまいます。
この伏線をラストの「実はシステムの中の世界だった」という回収の仕方をするのが面白いですよね。
一見、こうゆう交際をサポートをしてくれるガジェットが存在している世界にいるのかと思っちゃいますよね。ただ「壁の中の世界」と劇中で話しているし、この人達、仕事していないのかなぁと疑問はあったので、何か面白い展開があるとは思ってはいましたが・・・・良い意味で裏切れらる作品です。
劇中でも、「このシステムを使うとマッチング度98.8%らしい」って話はしていましたよね。
ラストで世界が止まり、スタンガンも聞かない状態に入ります。そしてカベを超えた時、システムの一部だったことに見ている側は気づかされます。
結局なんだったの?
ようは現実世界は別に存在していて、マッチングシステムを使うと、対象者同士でシミュレーションに入ります。1000回にもわたって様々なシミュレーションをした結果、抗った回数が998回以上だとマッチングされるというシステムなんですね。
途中、フランクもエイミーも別の人間と交際していますよね。私の解釈は、この人たちも実在するユーザーでシミュレーションされているんだと思いました。
結果「どうシミュレーションしても998回以上システムに抗ってお互いを求めあう関係」だった場合のみ、マッチングされるということだと思います。
この作品は、その1000回の中のたった一つのシミュレーションのパターンのお話なんですよね。他のシミュレーションも見てみたくなりますよね。
そして現実にあるサービスというのは「相性の良い人を探すアプリ」というものなのではないでしょうか。
ブラック・ミラーは皮肉とダークな内容なのでどうしてもハッピーエンドが少ないですが、これはなんとも素敵で素晴らしいハッピーエンドですね。
HAMG THE DJの評価とまとめ
これは文句なしで5点満点でしょう。
映像の美しさ、作品の雰囲気の良さ、物語など至るところまで素晴らしい作品です。
ブラックミラーの中でも絶対に観たほうが良いエピソードです。
シーズン4 5話「メタルヘッド」
ブラックミラーで唯一のモノクロ作品です。
メタルヘッドのあらすじ
荒廃した世界。
食料も物資も少ないこの世界であるものを盗もうとしている3人組。
そんな時、恐ろしい敵が迫る。
そいつは逃げても逃げても追いかけてくる4足歩行の犬型の殺人ロボット。
捕まれば間違いなく命はない。終わりなき逃亡劇が始まった。
メタルヘッドの見どころ!
手に汗握る逃亡劇!
ブラック・ミラーの中でも40分程の短い作品で、一際異色の内容になっています。
小型の犬型殺人ロボットが、とにかく追いかけてきます。
この頭の良いロボット犬とどう戦うのか、生きることが出来るのか。ドキドキ感がたまりませんね。
シンプルなフォルムながら、私はめっちゃ恐怖を感じました。この荒廃した世界で、あんな訳の分からん犬が追いかけてきたらって考えたら・・・・・ぞっとしますね。
ちなみに私はメタルヘッドめっちゃ好きです。
おそらくモデルは”ビッグドッグ”
この4足歩行の犬型ロボット、おそらくモデルはボストン・ダイナミクス社が開発した軍用ロボット「Big Dog」です。
ボストン・ダイナミクス社はロボットの研究開発をしている企業ですが、2005年にこのBigDogを作っています。ちなみに2018年にはソフトバンクが買収。
山などの起伏にも耐えられる歩行技術を持っていて、人に蹴っ飛ばされても耐えることが出来ます。
これまじですごいですよ。
メタルヘッドのネタバレ感想
ここから内容に触れますのでクリックで表示して下さいね!
荒廃した世界と汚れた服装で、なんとなく世紀末っぽい雰囲気が伝わりますね。モノクロと言うのも世界観がグッと引き締まります。
序盤3人で「あるもの」を取りに行きますが、倉庫であっという間に一人殺され、逃走中の車で無残にももう一人殺されます。
この段階で平気で仲間が死んでいくのでドキドキ感が上昇します。
この「あるもの」が何だったのか、ラストに明かされますが「クマのぬいぐるみ」です。これがとても人間味溢れますよね。
頭の良い殺人ロボットですが「こんな奴に勝てるのか?」と思いますよね。人間だからこそ、ロボットの隙をついて攻防を繰り広げますが特に良かったのがペンキをぶっかけるシーンですね。印象的だし面白い発想です。
一番厄介なのが「拡散するGPSボム」ですがこれも面白い。全方位に向けてGPSのついた”針”のようなものを発射し標的に取りつけます。
主人公がこれを取り出すシーンは痛々しくて見てられないですが、えげつない武器ですよね。
知恵を絞って、瀕死さながら一体倒すことに成功しますが再びGPSボムを食らい諦めます。というのも、この殺人ロボット犬は大量にいる為もはや四面楚歌状態なんですよね、なんとも残酷な終わり方です・・・。
この恐怖の殺人ロボット犬ですが、おそらく軍事用に生産されたものじゃないでしょうか。
そして人間の手に負えなくなりこのような世界になってしまったのではないでしょうか。
もう一つ考えらえれるのは、遠い未来、戦争などで世界中の人々が死んだ結果、軍事用で作られたロボット犬が無法地帯となりこのような状態になったか。
どちらにしても、人間が作った挙句、人間が殺され始めたって皮肉を込めた作品になっていますよね。
メタルヘッドの評価とまとめ
怖そうに見えないけど、実際はとんでもない殺人犬型ロボット。これに追いかけられる恐怖・・本当にやばいです。
これ個人的にとても好きな作品なので4.5にしました。
ただ好き嫌い分かれそうなので、万人にはオススメできないかもしれません。
最初から意味不明な世界観から始まるので、無理な人は最初から没頭できない気がします。だって、怖いもんこれ。
モンスターパニック作品ですが、追いかけてくるのがつるっとした四足歩行の犬型ロボットって異色だし逆に怖いですよね。
シーズン4 6話「ブラック・ミュージアム」
ブラック・ミュージアムのあらすじ
荒野のハイウェイをイギリス人旅行客が陽気にドライブをしていた。
スタンドを見つけ、太陽光で車の充電を始めたが時間が掛かるため、近くにあった「ブラック・ミュージアム」に足を運ぶ。
そこでは様々な犯罪に関するものを展示する場所だった。
一番奥には驚くべき展示物があった。
ブラック・ミュージアムの見どころ!
ブラックミラーの世界が総結集!
ブラック・ミュージアムは今までブラック・ミラーで登場してきた内容やシステムが登場します。
「あ!これアレじゃん!」となるシーンがあるのでファンは興奮する事間違いなしです。
アンソロジーなのに繋がりのある内容って、ワクワクしますよね。
むしろ、今までのブラック・ミラーを見ていないと今回の話は理解しにくい気がするので、シーズン4のラストに持ってくるのはとても良いと思います。
複数の話が展開する!
この話は主人公が「ブラックミュージアム」という犯罪の道具を展示した建物の中を見て回ります。
支配人と廻りながら犯罪に使われたアイテムの歴史や背景の説明を受けます。その為、複数のエピソードを展開します。ブラック・ミュージアムだけで沢山楽しめます。
ブラック・ミュージアムのネタバレ感想
展示品の紹介を聞いている時に「サン・ジュニペロ」の話が出てきてましたね。
シーズン3に出てきた仮想現実空間です。身体が不自由になった人や寝たきりの状態になった人はこの世界では「サン・ジュニペロ」へと行くんですかね。
段々とブラック・ミラーの世界観にも普遍性のようなものが出てきて、面白くなってきていますね!
エピソードの中で妻を交通事故で亡くした夫が、自分の中に彼女の意識を入れる手術をします。
結果、常に自分を見られていることに嫌気がさしてサルのぬいぐるみに移します。
そして段々と雑に扱われ始めます。この時の夫の感覚と、サルに移植された妻の気持ちが非常に辛いものがあります。
ミュージアムのとっておきの展示品として、主人公の兄がホログラムにされていたことがラストに判明します。
ミュージアムのエアコンをいじり厚くして薬を入れたペットボトルを渡し飲ませる。
隙をついて同じようにホログラム化して、同じように苦しませる。
ブラックミュージアムは非常に良くできた復讐劇になっているんですね。
ブラック・ミュージアムの評価とまとめ
今までのブラック・ミラーを観ていたらブラック・ミュージアムの内容が理解しやすくなっています。
伏線が多いにも関わらず、直感的に見ても面白いと感じる作品です。
ブラック・ミラー シーズン4全話まとめ
いかがでしょうか。
皆さんはどれが一番面白そうに感じましたか?
個人的に勝手にシーズン4でランキングを作るとこんな感じ。
1.4話「HANG THE DJ」
2.6話「ブラック・ミュージアム」
3.5話「メタル・ヘッド」
シーズン4は全て面白いですね!!!
本当、ブラック・ミラーは期待を裏切りません。
シーズン5も超期待できますね。
読んで頂きありがとうございました。
それではまた。
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